シンギュラリティバトルクエストの大会パートナーである株式会社PE-BANK様の特命インターン記者として、「石巻ハッカソン2024」に参加しました。このレポートでは、エンジニアリング観点からの学びや体験を記録していきます。
まずは自己紹介です。シンギュラリティバトルクエストのインターン3期生、高島 湊斗(たかしま みなと)です。出身は愛知県で、現在は静岡大学情報学部情報科学科の1年生です。技術に対して「当たって砕けろ」の精神を持ち、興味のある技術やプロジェクトには積極的に関わるようにしています。
石巻ハッカソンは、地域の若者が集まり、技術と創造性を高め合うイベントです。『出会い・学び・表現』を軸に2012年から開催されており、今年で第11回目となります。
今年のテーマは『かわいい』で、技術的な視点と感性をどのように融合させるかが大きなチャレンジとなりました。
IT BootCamp部門では、初心者向けのプログラミング言語「Jasmine Tea」を使い、オリジナルゲームの制作に挑戦しました。参加者には中学生から60歳の方まで幅広い年齢層が含まれており、初めてプログラミングに触れる人も多くいました。
この言語は文法がシンプルで、Webブラウザ上で実行できるため、プログラミングの敷居が低く、初心者にも取り組みやすい環境が提供されています。
今回の石巻ハッカソンではChatGPT部門も開催され、生成AIを活用したアプリケーション作成も同時に行われていました。
ハッカソン部門では、リーダーが自身のアイデアをアピールし、その後「一緒にやりたい」と思ったメンバーが集まる形式でチームが編成されました。
会場は朝9時から夜9時まで開放され、参加者は限られた時間の中で集中してプロジェクト開発に取り組み、中には徹夜で作業をする人もいました。
その成果物としての作品の発想とクオリティには目を見張るものがありました。
Jasmine Teaは、初学者にとって非常に有用な学習環境を提供してくれました。簡潔な文法によって初学者でもコードを書くことへのハードルが低く抑えられています。
同時に、変数名に型の種類を明記しなければならないなど、自然に型を意識させる工夫も素晴らしいなと感じました。
また、ゲーム制作という具体的な目標を持つことで、単なるプログラミングの基礎だけでなく、プログラムを通じてユーザーに楽しんでもらうという経験を積むことができました。
私はIT Boot Camp部門に参加していましたが、2日目はほとんどの時間をとあるハッカソンチームと共に過ごしました。そのチームにはプログラミング経験が浅い高校生もいて、その高校生にプログラミングを教えていました。
しかし、プログラミング初心者への技術の基礎の伝え方はとても難しく、今回の経験はそれを学ぶ良い機会となりました。生成AIが発達したことで、自分がプログラミングを学んだ頃とも学習の方法が変わっていて、たった数年で世界が大きく変わったことを改めて実感しました。
また、チームメンバーが便利だと感じたツールを共有するなど、技術の共有が行われたところにもハッカソンというイベントの意義を感じました。
今回のハッカソンのテーマである「かわいい」をどのように技術で表現するかは難しい課題でした。特に、「かわいい」という概念は主観的であり、人によって解釈が異なります。
そのため、チーム内で共通のビジョンを持ちつつ、技術的にそれを具現化する必要がありました。例えば、キャラクターのデザインやアニメーションの動き、ユーザーインターフェースの細かい部分に「かわいい」を感じさせる要素を取り入れることも考えられました。
また、「きもかわいい」や「不思議かわいい」など、様々なタイプのある「かわいい」をどのように視覚化し、体験として提供するかも大きなチャレンジでした。
今回、取材させていただきました『石巻ハッカソン2024』は『シンギュラリティバトルクエスト』と同様に株式会社PE-BANK様の協賛で開催されました。
PE-BANK様は日本の深刻なIT人材不足にチャレンジするために『PE-BANKネクストイノベーター支援プロジェクト』や『PE-BANKカレッジ』など、エンジニアのための取り組みを多くしていて、自分もエンジニアとしてPE-BANKで働きたいなととても思いました。
会場にはPE-BANKの代表取締役社長の髙田幹也さんも駆けつけてくださって、記念撮影までしていただきました。
髙田社長、そしてPE-BANKのみなさま、貴重な体験をありがとうございました!
なんと今年もありがたいことに、株式会社イトナブ代表取締役社長の古山隆幸さんにインタビューすることができました。
石巻ハッカソンのことを詳しく知ることができるので、ぜひ最後までお読みください!
Q. テーマを「かわいい」にした経緯を教えてください
A.「かわいい」はとても抽象的で、本当の「かわいい」だとか「きもかわいい」だとか色々な捉え方があると思います。
そんなかわいいをモノとしてアウトプットしたときにどんなものになるかに興味があって、「かわいい」をテーマにしました。
Q. 今回、中学生も参加していることを知って驚いたのですがこれはいつものことなのですか?
A.毎年中学生・高校生も多く参加してくれています。初めて参加するときは初学者向けのIT BootCampに参加して、その翌年にはハッカソン部門に参加してくれるというケースが増えてきています。
今年IT BootCampに参加してくれた人が、来年ハッカソンに参加してくれるともっと色々な出会いが深まると思っています。
Q. なぜIT BootCampではJasmine Teaという言語を使っているのですか?
A.ブロックプログラミングではなく、しっかりとコードを書くことができ、それでいて、コードが書きやすいようになっているのでいいなと思っています。
さらに、ゲームという形でのアウトプットもとてもやりやすいようになっているので採用しています。
Q. ChatGPT部門ではどのようなことを知ってもらいたくて企画しましたか?
A.今後IT業界、AIが進化していくとプログラマーでない人がコードを書かなくても何かしらが作れる時代になると思っています。
今回は、プログラマーでない人も含めた誰でもがITを駆使することでハッカソンに参加できる機会を提供したいと思って生成AIを活用したChatGPT部門を企画しました。
石巻ハッカソンは、新しい技術に挑戦する場であり、異なるバックグラウンドを持つ参加者と協力し合うことで、新しい価値を創造する貴重な経験を得られるイベントでした。
技術的なスキルの向上だけでなく、チームワークやプロジェクトのマネジメント能力も鍛えられる絶好の機会です。次回もぜひ参加し、さらなる成長を遂げたいと思います。
また、これから参加を考えている人には、積極的に挑戦してほしいです。多くの学びと素晴らしい体験が待っています。